インデックスに戻る



Directed and Produced by
純谷吉松(Itoya Kichimatsu)


■2003年01月のニュース一覧
▼[2003.01.30]相剋と想念
▼[2003.01.29]求められた勝者
▼[2003.01.27]次,がない終わり
▼[2003.01.26]ガクガク,ブルブル…
▼[2003.01.25]交差点の風景
▼[2003.01.23]音楽,軽く
▼[2003.01.21]もう戻せないなくならない概念
▼[2003.01.19]あしたの「売り方」
▼[2003.01.17]うつろいのしじま
▼[2003.01.15]サファリで心中
▼[2003.01.13]ホットスポットの基準
▼[2003.01.11]虫夢死無視
▼[2003.01.10]この国の文化,とやら
▼[2003.01.09]実際敵対装甲
▼[2003.01.07]ネットワーク=生活

■2003年02月のニュース一覧
■2002年12月のニュース一覧


 
[2003.01.30]
  相剋と想念


 ▼音楽ファイル交換サービスは違法--東京地裁が判決(MYCOM PC WEB)
  http://pcweb.mycom.co.jp/news/2003/01/29/06.html


 解決方法は,ウェブもメールも,ネットワークを全部壊してしまう以外にない。やってみればぁぁぁ? できるんならね。

 JASRACと日本レコード協会がファイル共有サービスのファイルローグを運営する日本MMO社を訴えていた裁判で,東京地裁は日本MMOに損害賠償の支払い責任があるとする判決を下した。

 つまり,なんらかの権利を主張する人がいるかもしれないコンテンツを掲載することができるウェブページも,メールも,それ以前にネットワーク自体,権利を侵害するものを提供しているのだからすべてなくすしかない,ということになる。違う? 違わないよ。根本的にこの,ワイヤードの存在意義をわかつていないリアルの裁判所など,鼻で笑っていい。そして,必要ない。火をつけて灰にしてあげよう。

 どんな情報でもやり取りできるのは,ファイルローグもWinnyもウェブもメールもすべて同じ。今後より通信環境が整えば,音楽や動画だけではなくそれ以上のメディアもやり取りされる。もともと,ワイヤードとはそのために存在していたのだから,当然そうなる。日本の裁判所がこれ以上のバカな判決を繰り返さないためには,SQLスラマーみたいなワームを繁殖させて,ネット自体を破壊するしかないね。がんばってより悪質なワームを開発してね,無能な裁判官のみなさん。わたしたちはいつまでも,情報のシェアを続けて待っててあげますよ,へっ。




 
[2003.01.29]
  求められた勝者


 ▼スーパーボウル広告にIT技術を(CNET Japan)
  http://japan.cnet.com/news/media/story/0,2000047715,20052108,00.htm


 今年のスーパーボウルではウェブとインタラクティブに結びつけたテレビCMに関心が集まった。30秒広告のスポット料は平均210万ドルと高騰しているが,広告主はやっとウェブによって宣伝効果を測定するというアイディアにたどりついたようだ。

 土曜日の午後(米国時間では金曜の深夜)に暴発したSQLスラマーが(過去記事),米国国内で他より対応が遅れ,ネットの普及の割合以上の被害を残してしまったのは(Impress INTERNET Watchの記事),週末に行われたスーパーボウルのせいでは? ともいわれる。スーパーボウルはおおむね圧倒的な差がついてしまうことが多く,今年も確かにそうだったのだが,見どころは多かった。

 オフェンス力1位のオークランド・レイダースとディフェンス力1位のタンパベイ・バッカニアーズの対戦。オークランドにはベテランも多くビッグネームもいるのだが,それでもなぜか,チームとしての総合力,そして1人の男に視線が集まっていたように思う。それがタンパベイ・バックスのヘッドコーチ(HC)であるジョン・グルーデン。史上最年少のスーパー出場HC,スーパー優勝HC,まだ30歳代,というよりその童顔さがよりあだ名を強く印象づけるジョン「チャッキー」グルーデンなのだが…。

 彼のアグレッシブさ,すべてのポテンシャルを引き寄せるような熱意さと激情さは,今の時代に求められたもの,だったのかもしれない。昨年,オーナーとの衝突から追い出されたカタチのオークランドに勝利したことは仇を返したようにも受け取れるのだが,そんな感じを与えないのは彼の誠実そうな人柄によるものか。彼のような存在感が,不振を極めている経済やIT業界にも必要なのだろう。




 
[2003.01.27]
  次,がない終わり


 ▼続報:犯人は「Slammer」−−各社が新種のワームを警告(ZDNetエンタープライズ)
  http://www.zdnet.co.jp/enterprise/0301/26/epn04.html


 次に同じようなことが起こらないように,セキュリティパッチをすぐにあてましょう,と云っているならまだよい。次がない事態,が引き起こされる可能性があることも感じられた。

 25日に国内外のネットワークに深刻な影響を与えた犯人は,マイクロソフトのSQLサーバーに影響を与えるSQLスラマーと呼ばれるワームだった。悪用されたセキュリティホール(マイクロソフト社のページ)は昨年7月に報告されたもので,多くのサーバーでふさがれていなかったのが問題視される。

 25日の午後から夜は,パソコンの電源を切っててもモデムのデータ送受信を表すLEDがひっきりなしに明滅し,かなりこわかった。というのが正直なところ。26日午後9時をまわった今は,ほとんど収まったが,ときたまやはりUDPの1434番にアクセスがある。

 特定のサイトを標的にしたDos攻撃ではなく,無作為な乱発Dos攻撃でネットワーク全体が破綻した,という感じだろうか。開いた口がふさがらないのは確かにその通りなんだけど,これは記事中にあるように「単純」なワームだった。もっと狡猾さを組み込むこともできただろうしと思うと,これでも救われた方なのかもしれない。次,がない終わり,を作ることもできただろうし,と思うと,いたたまれない。




 
[2003.01.26]
  ガクガク,ブルブル…


 ▼韓国、ネットが全面まひ(Sankei Web)
  http://www.sankei.co.jp/news/030125/0125kok071.htm


 ガクガク,ブルブル…。

 韓国全土で25日午後2時ごろからインターネットへの接続が一切できず,麻痺状態になっていると報じられた。詳細は調査中だが,ソウル市内の主要なサーバーがストップしたことと関連があるという。

 確かに「.kr」関連のサイトはほとんどアクセスできない状態になっている。そして韓国だけの問題だけでなく,米国にあるサーバーの一部にも日本国内からアクセスできなくなっている。韓国で麻痺状態となった午後2時以降,マックユーザーが利用しているドットマックのサービス,「@mac.com」のメール,「www.mac.com」「homepage.mac.com」のウェブサーバーにアクセスできない状態が続いている(午後8時すぎに若干回復の兆しがあるが…)。韓国の件と関連するものなのかどうかはわからない。韓国の件の原因となった大規模なワームが動いているというような話も聞くけど…(確証なし)。

 確かに今日の午後から,私の使っているパソコンにも意味不明のパケットががんがん流れ込んでいる。icmp echo requestの量が尋常でない。米国のサイトにアクセスできないのは韓国の主幹サーバーがポシャった影響から来たものかもしれないが,それ以外でもとんでもないムダなトラフィックの増大で,ロスしているパケットが多いようだ(マトリックス・ネットシステムズのページミラー)←破滅的な状況になってるような…)。とにかくかなりネットワーク全体への負担が高まっており,回復までもうちょっと時間がかかりそうだ…(ていうかuzura.jpも米国のサーバーなので国内からアクセスできていない人も多そう…。




 
[2003.01.25]
  運命の手のつながり


 ▼米Trepia、近くのWi-Fiユーザーを発見できるIMを発表(Impress INTERNET Watch)
  http://internet.watch.impress.co.jp/www/article/2003/0124/trepia.htm


 偶然ではなく,最初からつながっていた。だから,その運命をつかまえられる。

 トレピア社は,自分の近くにいる無線ネットワークで接続しているユーザーを発見し,チャットできるインスタントメッセンジャーを発表した。コンタクトリストには,自分のすぐ近くにいる人がリストされる。

 小説や漫画のような運命的な出会い,というのは存在しない。ぃゃ,存在するのかもしれないけど,思っているものの5万分の1ぐらい少ない。街角を歩いて,すれ違いざまにあの人だ,と気付いて話しかけた,というのは普通思う通り,イカサマくさい。で,実際イカサマだ。だが。

 ワイヤードでは,そんな出会いを引き寄せることが容易になるので,ちょっと話が変わってくる。もともと,つながりが前提としてある,世界。たどれば,運命的な出会いは,目でみえる。ある人はトレピアのIMでコンタクトリストをクリックするだろうし,ある人はオンラインゲーム上で目の前にいる人とパーティを組む。伸ばした手は,イカサマくさくなくて,リアルになる,運命になる。




 
[2003.01.23]
  音楽,軽く


 ▼米アップル、iTunes用P2Pプラグインの提供を阻止(CNET Japan)
  http://japan.cnet.com/news/tech/story/0,2000047674,20052026,00.htm


 では音楽に本当に「軽く」なるのだろうか? 否。軽くなるのは環境だけ。本当に好きな音楽は,心に重く突き刺さるもの。

 アップル社はiTunesをピア・トゥ・ピアの音楽共有ソフトに変えるプラグイン,iCommuneの配付を中止するよう,開発者に勧告した。iCommuneを使えば,ネットワーク上の他のユーザーの音楽の配信を受けたり,ダウンロードが可能になる。だがアップルが問題視しているのは著作権の問題ではなく,開発ツールの契約条件に違反していることだ。

 てっきり先日のマックワールドエキスポでは,iTunes 4が発表されると思っていた。まぁあまりにも発表するソフトウェアが多かったので先送りされたのかもしれない。iTunes 4の新機能は,MPEG4で使われているAACオーディオの正式対応などもあるかもしれないが,いちばんはもちろんランデブーによる音楽配信だ。古いマシンにでも大量のMP3をため込んでおけば,同じネットワーク内にいる人はそのマシンのMP3を手元にあるように聴くことができる。ネットワーク内の簡易音楽サーバーにでき,簡易MP3ラジオという感じという感じにもなる。

 数人の同じような趣味の人が集まればそれぞれの人が持っているMP3を全部聴けるようになる。iCommuneはそれとほぼ同じことができたが,ダウンロードできてしまう,というのがアップルとしても気が引けたところなのかも。それによって,iTunes 4に対する風当たりが強くなってしまうことは避けたかったのか。だがiCommuneの作者は同様の機能を持つ新しいソフトを開発すると決めたようで,それも楽しみ。音楽を,MP3よりも,もっと軽く軽く軽く。それがiTunesなど,次の音楽プレイヤーソフトの使命。




 
[2003.01.21]
  もう戻せないなくならない概念


 ▼ティーボ社がCMスキップ機能を隠す理由(WIRED NEWS)
  http://www.hotwired.co.jp/news/news/business/story/20030120105.html


 デジタル・ビデオという概念は,新製品も大きな話題となった(Impress PC Watchの記事)MTVシリーズのようなビデオキャプチャカードもティーボも同じ。テレビ局はデジタル・ビデオをみえない箱の中に片づけたい気持ちでいるが,もうそうなることはない。では,どうするべきか?

 ティーボ社のティーボでCMを簡単にスキップできるボタン操作が,最近複数のウェブログに出回った。だが,この説明書に載っていない裏技について,ティーボ社は話したくない様子だ。メディア企業と争いたくない,ユーザーに複雑な操作をさせたくない,などの理由が考えられている。

 そして,ティーボと競合する製品であるリプレイTVをリリースしているソニックブルー社は多額の負債を抱え,身売りも検討しているという(ZDNet Newsの記事)。テレビ局からの訴訟による影響もあるだろう。日本ではビデオキャプチャボードの人気の方が高いが,米国ではティーボの人気が高い。持っている人は本当にティーボが好きなようだ。これなしでは生きていけない,という人は多い。

 ティーボがランデブーを採用するという話もあり(アップル社のリリース),将来的にマック上でティーボのビデオを再生できる環境が整う可能性が高い。テレビ画質の動画もエアポート・エクストリーム(802.11G)なら問題なくやり取りできるからだ。だが記事にある通り,ネットワーク上にテレビ番組を出せる機能を持ったリプレイTVがこのような事態になっているため,穏健派っぽいティーボ社の動きは読めない。まぁネットワークに組み込まれればあとはなんとかするユーザーが現れると思うが。てゆーか,この流れをテレビ局はなんとかした方がいいだろうに。最初からネットワークでテレビを流しちゃえば,はやいんぢゃないの?




 
[2003.01.19]
  あしたの「売り方」


 ▼出版社のオープンソース戦略は成功するか(CNET Japan)
  http://japan.cnet.com/news/ent/story/0,2000047623,20052019,00.htm


 あしたが後方にあって,きのうが前方にあるカレンダーなど存在しない。あしたはきょうの次に,前にある。後ろをみていたり,きのうに立ち止まっているものに,あしたは来ない。

 技術書や学術書の出版を行っているプレンティス・ホール社が,オープンソース形式でデジタル書籍の無償提供を始めた。自由に複製を認め,原典の表記などの条件を満たしせば修正・加筆しての再配布もできる。こうした動きをみせる出版社は他にもある。

 ウェブによって数年後には新聞も雑誌もなくなると云われるが,相変わらず今もあるし,未来永劫,紙メディアは変わらず存在し続ける,と云う愚か者は確かに存在する。任天堂の社長もそんなひとりなのだろう(Mainichi INTERACTIVEの記事)。かわいそうに。任天堂ももう終わりだな。ネットワークゲームとは,ゲーム自体の変化であるとともに,ゲームを売るという商売の変化でもあるのに。

 無料のネットゲーやタダで手に入るMP3にわんさか人が集っているというのに,ネットゲーやネットでの音楽販売などやるだけムダとしか考えられないのは,後ろ向きでしか生きられない人間たちの貧相過ぎる考えだ。もうすでに動いている事実を,認識できないどころか無視しようとするそんな人たち…。出版とて,同様。今までの「売り方」を維持していたら,滅ぶ。現在,新聞・雑誌も音楽もゲームも全部売り上げが落ちているのは,不況だからではなく,「売り方」の変革が求められているに過ぎない。そして,前を向けば,どんな「売り方」が考えられるかが,見えてくるはずなのに。それを見ようとする者にしか,未来は来ないのに。




 
[2003.01.17]
  うつろいのしじま


 ▼ルフトハンザ航空、高度10000メートルからの高速ネット接続サービスを開始(MYCOM PC WEB)
  http://pcweb.mycom.co.jp/news/2003/01/16/16.html


 夜空に浮かぶ満月も,波間に映る満月も,すべてはIPにいざなわれて,うつろう。

 ルフトハンザ航空は,飛行機内でインターネットへブロードバンド接続を可能にする「フライネット」サービスを開始した。エコノミーを含む全席でイーサーネットか無線LAN(IEEE802.11b)で接続できる。飛行機からインターネットへは通信衛星で接続される。

 風の音が聞こえていた。「空より高くにはなにがあるんだろう?」。彼女は冬の青空を見上げながらつぶやいた。雪が毎日降り続けるこの街では,冬に青空がみえるなんてほんの数日しかない。いつも,鉛色の雲に覆われている。たまにみえた青空は澄んでいて,高かった。柔らかい表情は,哀しみに満ちた顔だった。

 死んだ人は,今まで持っていた地上とのつながりを全部もがれて,唯一残った天へのつながりに,一途の望みを抱いてたどりゆく。でも,死者の国なんて,この世にもあの世にもない。たどっていった先でつながりは絡み合いはじめ,無数のラインになって広がっていく。そのひとつをたどると,昨日まで地上でメールのやり取りをしていた人が,みんないた。空の彼方も,海の底も,地上も,どこも変わらない。ただ,それだけだった。




 
[2003.01.15]
  サファリで心中


 ▼【レビュー】Mac OS X用超高速ブラウザ「Safari」の実力(MYCOM PC WEB)
  http://pcweb.mycom.co.jp/news/2003/01/14/33.html


 マックワールドエキスポでもっとも反応が大きかったのは,アップル社純正のウェブブラウザ,サファリだろう。これまでモッサリとした動きのウェブブラウザを使わざるをえなかったマックOS Xユーザーにとって,サファリのレンダリング速度は優秀で待望の製品といえる。ポップアップ抑止機能の効果も十分。アクアでもこれだけ速いのは,今から正式版リリースが楽しみだ。

 サファリをほぼデフォルトブラウザとして使用し続けている。下記にあげる問題はいくつかあるが,「使えない」というほどのものはない。ほぼ使えている。高速なマシンを使っていない私には,サファリの動作の機敏さと最速の表示速度はとてつもなくありがたい。今後,多少機能が増えて,動作速度に影響があるかもしれないが,ベース部分の能力の高さは実感できている。ありがたい。

 テキストのサイトをみることが多いので,日本語環境では一字下げの全角スペースがなくなるのと,禁則処理がちゃんとしてないのが気になる。これらは日本語環境での使用について整えられれば直っていくだろう。たぶんいちばんの問題であろう「~」の入ったURLがちゃんと認識できないのは,自分のサイト内では「~」に置き換えることで解消。現在のサファリのユーザーエージェントは,「Mozilla/5.0 (Macintosh; U; PPC Mac OS X; ja-jp) AppleWebKit/51 (like Gecko) Safari/51」となっている。「(like Gecko)」ってなんぢゃいと誰もが思うところだが,(たぶん)サファリの開発主幹であろうデビッド・ハイアットのウェブログによると,DHTMLを順当に動かすには,MSIEかゲッコーを名乗るしかなかったとのこと。まぁ,しょうがないか…。

 ハイアットのログの最新の記事では,テーブルタグでのバグも直されているようだ(いつそれがリリースされるかは聞かないでくれと彼は云っている。バージョントラッカーのページや,当サイト内の「終わらない「2011年の夏休み」。」でもテーブルタグの問題はあるので,改善版がリリースされるのを待ちたいと思う。なんにしても,サファリで心中,でよいということだ。




 
[2003.01.13]
  ホットスポットの基準


 ▼Wi-Fi Alliance、ホットスポットの場所を知らせる「Wi-Fi ZONE」発表(Impress INTERNET Watch)
  http://internet.watch.impress.co.jp/www/article/2003/0110/wifi.htm


 特定の場所に行かないと電話がかけられないような携帯電話だったら,果たして普及しただろうか? ホットスポットの場所,が基準になるのではなく,自分のいる場所,が基準でなくちゃいけない。

 Wi-Fiアライアンスは,世界中に点在しているホットスポットのサービス品質を定めた「Wi-Fiゾーン」という規格を決め,Wi-Fiゾーンの場所に設置するロゴマークを発表した。ユーザーはウェブサイトでWi-Fiゾーンの場所を検索できるようになり,ロゴマークの場所でホットスポットを利用できるようになる。

 ホットスポットの場所はよくわからない。当たり前って云えば当たり前だけど,店内などに案内がなければ気付くことはないし,事前に頭の中にホットスポットの場所の知識を入れとかなきゃいけない。たとえ利用できる場所でも前もってユーザー登録などが必要だったり,特定のプロバイダーの利用者ぢゃなきゃ利用できないことも多い。わざわざホットスポットを利用するために遠くまで歩いて行かなくちゃいけない,というのは,ナンカヘンダ。

 個人的な話になるけど,私はAirH"を利用しているのでほとんどどこでもネットにアクセスできる。通信速度はホットスポットに比べたら遅いけど,どこでも利用できるという安心感は大きい。というかそれに勝るものはない。本来であれば街中のどこでもホットスポットを利用できる,という環境が構築されてしかるべき気がする。すべてのデバイスが,いやそれ以上にすべての人が複数のIPアドレスを持って街中を歩き回る,その日のために,ね。




 
[2003.01.11]
  虫夢死無視


 ▼MS Readerのプロテクト解除ツールに、新たな戦いの予感?(ZDNet News)
  http://www.zdnet.co.jp/news/0301/10/ne00_ebook.html


 業界の酔生夢死な虫のような皆様へ。

 英国のプログラマーがマイクロソフト社の電子ブックソフト「マイクロソフト・リーダー」の不正コピー防止技術を解除できるツールをウェブサイトで公開した(ミラー)。プログラマーは古いPDAで電子ブックを読む手段が欲しかっただけと語った。マイクロソフト社では措置を検討していると話している。

 DeCSSの作者に対し,ノルウェーの裁判所は無罪の評決を出した(WIRED NEWSの記事)。テメエで買ったDVDビデオをテメエで観るために手段を講じるのは当然合法だ,とのこと。テメエでちゃんと買った音楽CDでも,DVDビデオでも,電子ブックでも同じ。それを違法だと思わせ,その意識を植え付けようと音楽・映画業界の皆さんは必死のようだが,まぁご苦労なことだ。でも世の中には無条件でその意識を植え付けられてしまう人も多いので,わかっている人はちゃんと過剰なほどの対策を取ってよい。

 雑誌を買ってきて開いたら,「この先のページを読むには本屋に行って別途料金を払ってください」と書いてあったり,「この先のページを読むにはあなたの頭の上に落ちてくるタライを頭で受けて痛みを味わってください」とか書かれているとしたら笑えるだろう。だが,現在行われていることはそれと同じだ。なので,コピープロテクトCDを売ってらっしゃる音楽業界にしても(そんな恥ずかしいことをしているのは日本だけだがな),どんなに殺戮を繰り返しイリーガルな行為を称賛する映画にも「このビデオグラムを著作権者,頒布権者の許諾なく上映,放映,複製,改変など…」と取って付けたゴタクを並べている映像業界も無視してよし。




 
[2003.01.10]
  この国の文化,とやら


 ▼日本レコード協会、DVDとは違う、新しい音楽CD規格策定に意欲(BUSINESS COMPUTER NEWS)
  http://www.computernews.com/…20030107164588C093A1.htm


 思えばこの国の文化が枯れ果て始めたのはあのころだったな,と思う日が来る。2003年の始めのころを,かえりみて。

 日本レコード協会の富塚会長の発言。「不況の中で癒しや励ましを与える音楽の需要が高まっていいものだが,不正コピーの横行で販売額は減っている。音楽CDからDVDのようなセキュリティ強固な媒体に移行する必要がある。取り急ぎ現行の音楽CDのセキュリティを高めることは必要不可欠」。

 DVDビデオがセキュリティ強固だそうです。DVDビデオの販売が伸びていて,音楽CDの販売が落ちているのは,コピーガードされているから,とでも云いたそうです。CD-Rでコピーできなければ,MP3を作成できなければ,音楽CD業界もうはうはなはず,と思っているようです。…本気で云っているととても思えないぐらいのこれらの発言は,開いた口がふさがらない気分です。もう根本的に,いい方向へと向かうことを期待するのは,無理なようです。次期会長もエイベックスという音楽_のようなもの_を作っている会社の人らしいので,やはり期待は裏切られるだけです。なにかを期待することは,すべてムダ,と思い知りましょう。

 映画の著作権保護期間を50年から70年に延長するというニュースは(東京新聞の記事),米国でミッキーマウス法と揶揄されている著作権法に倣ったものですが,ミッキーマウス法も今回の日本の著作権法改正も,大手メディア会社が自分の利益を確保するためだけ,に存在するものです。保護のためではなく,金のためです。文化のためではなく,金のためです。それに気付かない(または意図的にそれらの改悪を許している)国会議員を選んだ国民の責任は,あまりにも大きいでしょう。音楽や動画に対して,文化だなんだかんだというのはしょせんどーでもいいことなのですけど,このようにして文化は死んでいくのです。枯渇していくのです。想像力は砕かれ,未来に作られる音楽も,動画も,生まれずに終わることになるのです。(ニュースネタ元:音楽配信メモさん)




 
[2003.01.09]
  実際敵対装甲


 ▼アップル、初の17インチノートブックなど新製品群を発表(WIRED NEWS)
  http://www.hotwired.co.jp/news/news/technology/story/20030108301.html


 「Think Different」は思想,であって,行動,ではない,というかのようなアップルの行動は,もう途中で止めることができない,泥沼的な様相になる危険もある。

 アップル社はマックワールド・エキスポで,デジタル・メディア向けのソフトウェア・スイート「iLife」,新しいブラウザ「サファリ」,17インチと12インチのディスプレーを搭載したパワーブックG4などを発表した。

 アップルがウェブブラウザを作っている,という噂はかなり前からあった。当欄にも昨年の6月にある(過去記事)。昨年,IEをバンドルすることの契約が切れ,MSとの仲が悪いようにみせかけないように気を使いながら,はっきりとMSとの決別姿勢を強めていた。

 今回の,パワーポイントと競合する「キーノート」の発表,基調講演でも散々喧伝されたウインドウズからのスイッチ・キャンペーン,わざわざMSオフィスを引き合いに出すiLife…。すべて仮想敵なんかぢゃなく,実際の敵としてのMSを浮かび上がらせる。その行動はわかりやすい。が,つまらないものを気にしているとアップル自体がつまらないものになる。サファリはシンプルでよい製品だが,ちょっと距離を置いて使い始めたい。




 
[2003.01.07]
  ネットワーク=生活


 ▼2003年のPCに望むこと(ZDNet News)
  http://www.zdnet.co.jp/news/0301/06/cead_cooper.html


 地に足のついた生活など必要ありません。ネットワークに足をつけ,生活すること。それが,すべて。

 2003年のパソコンに望むことのリストを作ってみた。OSの種類をもっと少なく。PDAでもポケベルでも携帯電話でもノートパソコンでもなんでも常時接続に。ネットワークを利用したテラバイト級の容量を持ったディスク容量を。デバイスが所有者に服従する,所有者がデバイスに服従するような主従関係の終わりを。

 OSについて。ウインドウズユーザーには関係ない話だけど,マックOSからマックOS Xへの移行は大きいものだった(すでに過去形で十分)。記事にあるような,登場時からすでにGUIの根幹をすべて実装していたマックOSは,すでにそこで完成していた。OS9までの流れはおまけみたいなものだ。そしてマックOS XはマックOSを捨てた。完全なGUIを捨てた。もちろん,マックOS風味は残しているけど,コマンドラインで操作ができ,「デスクトップ」というフォルダが存在する意味不明なインターフェイスは,根幹をユニックスにゆずったGUIとしては半端なものだ。完全なCUIに不完全なGUIが乗っているだけ。それが,そんなに長く使われるとは思わない。

 では,次のOSは? ネットワークOS,となる。完全にネットワークに密接したOS。それはハードウェアも変える。ローカルにあるハードディスクは1GBもあれば十分だ。ネットワーク上のディスクがスワップ,ファイル保存,ファイル使用場所となる。パソコンというデジタルハブにデバイスをつなぐ,なんて必要はなく,すべてのデバイスがIPを持ち,ネットワークディスク上と転送・同期を行う。パソコンはただの入り口に過ぎない。それどころか必要があれば,ネットワーク上にある膨大な数のCPUを処理に使うこともできる。パソコンのハードウェアを肥大させる必要はない。それらを統括する,ネットワークOS。さて,いちばん最初にそれをカタチにするのは,誰かな?




PC用眼鏡【管理人も使ってますがマジで疲れません】 解約手数料0円【あしたでんき】 Yahoo 楽天 NTT-X Store

無料ホームページ 無料のクレジットカード 海外格安航空券 ふるさと納税 海外旅行保険が無料! 海外ホテル